科学が証明した自分を変える最強戦略④

はじめに

前回に引き続き、自分を変えるには環境を作るべじを述べている「科学が証明した自分を変える最強戦略」について纏めていきます!

本書の構成

Part1,2,3から構成されており、その下に各章が存在しています。なぜ環境が人を形作るのか、どうやって環境を選び作れば良いか述べられています。
また、自分を変えるため、言い換えれば挑戦のためには、2タイプの環境を整えることが大切です。1つがポジティブなストレス環境、2つ目がリカバリー環境です。2つの環境を本書通りに作ることによって、挑戦に最適な状況を設けることが可能となります。
本書では、それぞれの環境をどう作れば良いか、Part2,3で説明する構成となっております。
Part1:人間は「環境」の産物
Part2:意志力に頼るのをやめる(→リカバリー環境の作り方)
Part3:「外的力」で驚異的なブーストを図る(→ポジティブなストレス環境の作り方)

各章の概要・印象に残った事・感想

第7章:環境に自分を設定し直してもらう

概要

人は環境から多大に影響を受けている。昨今、依存症が当たり前になる文化の中で暮らしているため、それに気づき対策しない限りは、めちゃくちゃな初期設定の人生となる。

印象に残った事

  • 環境が人に与える影響が大きい。例えば、喫煙所を見るだけで煙草を吸いたくなるように。
  • 現代人はテクノロジー・食・仕事・ポルノなど、依存症が当たり前となる文化の中で生活している。自ら意識的に環境をコントロールする必要がある。
  • 依存症などの好ましくない行動を変える一番の方法は「自分の環境をぶち壊すこと」。
  • 有害な初期設定を打開する4つの原則
    • デジタルデバイスと距離を取る
    • 仕事から完全に離れる時間が必要
    • 会社等の奴隷をやめる
    • 結局は人間関係が重要

コメント

現代を生きる私も他の多くの人と同じように、文字を目にするまでは、あらゆる誘惑の中を生きていることを忘れてしまっています。自分自身は、食とテクノロジーの誘惑に気付かず内に大敗しており、まさに依存症になっていると感じます。
何も整えないと有害となる初期設定を整えるべく、まずは人間関係を大切にしたいと思います。
本書によると、意義深い人間関係が無いとき、その空洞を埋めようと他の何かを必死に求めるそうです。私には幸いにも家族・友人がいますので、家族を愛して、友人と楽しい時間を過ごすことに集中して、有害なものの誘惑が入り込めないほど、自分自身を満たして生きたいですね。

第8章:サボタージュに反旗を翻す

概要

目標に反する行動に対するトリガーは、意志力ではなく自動で対処できる設定が必要である。
例えば、「もし〇〇(目標に反する行動)したら、××(何でもよい)する。」といったように、自分が進路から外れた時に何をすべきか事前に決めておくこと(→実行意図と呼ぶ。)である。

印象に残った事

  • 強化された環境において重要なことは、意志力の必要性をアウトソースしておくこと。(これに対し、意志力が必要な行動を出来る限り排除することと私は理解しました。)
  • 目標達成のためには、目標を書き出したり、達成する様子を思い描くことが大切。それに加えて、過程を視覚化すること(目標への障害と、それにどう対処するか)で遂行能力が更に上がり、不安が減る。
  • 環境作りで大切なのは、自分のワーキングメモリーや短期記憶を環境に任せること。(アウトソースすること)

コメント

私は物心ついた時からサボり屋さんだと自負しています。特に一人で自分の部屋にいる時は、大体サボります。学生時代の勉強、リモートワークでの仕事もサボる時間が長かったです。なので、この章に書いてあることが非常に参考になりました。これからは下記のように実行意図を意識していきたいと思います!
「もし漫画を読みたくなったら、郵便受けを確認する。」
「もしYoutube見たくなったら、HIPHOPを1曲歌う。」(HIPHOPは大体3分弱なのでYoutubeよりはお手軽です!ストレス発散にもなりますし!)
「もし寝たくなったら、5分散歩に出かける。」
これで私のおさぼり生活も卒業ですかね!!

第9章:最高の結果を生み出す環境

概要

自分の環境を効果的に最適化するには「強制機能」を使って構築すること。強制機能とは、自分が意図した通りに行動を起こし、物事を実現できるように、文字通り「強制的に何らかの状況を自分に課すこと

印象に残った事

  • 自分の環境を効果的に最適化するには、「強制機能」を使って構築することが重要だ。
  • 強制機能はあなたを強制的に「今」と「自分のしようとしていること」に集中させるため、フローをトリガーする役割を果たす。
  • 多くの要素を環境に組み込められるほど、環境は強化される。強制機能によって、自然とフロー状態になれる。下記が強制機能の一例。
    • 多くを投資する(お金、時間、気持ち)
    • 低いパフォーマンスには高い代償を求める
    • 社会的なプレッシャーがある
    • 逆境が存在する
    • 目新しさがある
  • 楽観主義者は、ネガティブな出来事は一過性のもので、その場限りの状況だと考える傾向にある。一方で、悲観主義者はネガティブな出来事が永久に変わらないものと考える。
  • リスクなしだと人は怠け放題
  • 重荷があるからこそ、人生を前進させることに必要な摩擦を得ることができる。ほとんどの人は、「幸福とは重荷が無いこと」だと勘違いしている。

コメント

この章は胸に響く文章が多かったですね。
リスクなしだと人は怠け放題とは、正に自分のことだと実感しました。会社員を辞めて個人事業主になって今があるのですが、潜在的なリスクを見て見ぬふりをして、ダラダラとサボっていました。

また、「幸福とは重荷がないこと」と私自身も勘違いしていました。重荷をストレスに置き換えた考えを持ってきたのですが、この1年でストレスが減ったものの、あまりにストレスが無い環境すぎて、一時期は仕事面でも人間的にも全く成長が見られませんでした。

最後に、「多くを投資する」は今すぐにできることなので、投資することで強制機能を使い、仕事に集中する環境を作りたいと思います。

おわりに

本書の纏めが第4回となりました。読書自体は既に完了しているのですが、久しぶりに良書に出会ったと思います。海外の本を訳した際の独特の感じは残っているものの、酷く読み辛いレベルではないため、どんどん読書が進んでいきました。この本は久しぶりに2周目だったり、部分的に見直す価値があるので、皆さんにも是非お勧めです!

参考文献

  • 「科学が証明した自分を変える最強戦略」(ベンジャミン・ハーディ, 2020)

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